発酵漬物と無発酵漬物について。

深い関係にある漬物と発酵ですが、すべての漬物が発酵するわけではありません。漬物は、つくる過程で発酵する「発酵漬物」と、発酵しない「無発酵漬物」の2つに大きく分類されます。

 

「発酵つけもの」

発酵漬物は塩分を含む漬け床に野菜を漬け込むことで、野菜から出た水の中で乳酸菌が育成し、その働きによって完成します。沢庵漬けやしば漬け、すぐきといった種類の漬物は発酵を伴います。

発酵漬物には乳酸菌が関与したものが多く、乳酸菌が増殖することで食材が酸性になり、雑菌が繁殖しにくくなるため、保存性が向上します。

 

「無発酵つけもの」

Lightly pickled turnips

千枚漬けや浅漬け、砂糖漬けといった種類は発酵を伴いません。そして、比較的保存できる期間は乳酸発酵をした漬物よりも短くなっています。

数時間だけ塩に漬ける浅漬けには微生物が関与していません。

 

甘酢漬けは酢の酸により微生物が生育できる環境ではありません。

梅干しは一般的には梅と塩だけでつくるため、発酵食品ではありません。梅自体に含まれるクエン酸などの成分が強い殺菌作用を持っているため、微生物が生育できないため、梅干は長期間保存することができます。

他にも、福神漬けも微生物とは関連がなく、発酵していない漬物です。

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